したくないわけではない。10代とは違うカミングアウトできない本当の理由。

トピックス 14年10月22日 18時50分
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正月やお盆、夏休み。甥っこや姪っ子の誕生日にクリスマスと、家族一緒に過ごす。

ごく当たり前の光景ですが、それがなかなか叶いません。家族一同、相方(*)を交えて和気あいあいと食卓を囲む風景。家族へのカミングアウトが年を重ねるごとに難しくなる理由の一つとして、「兄弟姉妹の配偶者」との関係がありました。
*同性愛者、とくにゲイの間では、彼氏(パートナー、連れ合い、夫婦?)のことを「相方」といったりまします。


Snyder family photo #1


「身内にゲイがいると甥っこや姪っ子に悪い影響を与えてしまう」


仮に僕がカミングアウトした場合、兄弟姉妹の配偶者からそう言われてしまわないか、ということが頭によぎります。

甥っこや姪っ子が大きくなって、何か問題が起きたとき、「お前の兄さんがゲイだから悪い部分が遺伝したんだ」などと兄弟姉妹夫婦が不仲になってしまわないか。「おじさんがゲイだからうつったんだ」甥っこや姪っ子がそう思わないか。

楽観的な見方をすればカミングアウトをしていない今、心配するのは杞憂だと思います。若いころは親兄弟との関係を考えてカミングアウトできませんでした。兄弟姉妹の家族を壊すようなことはしたくない。それが今カミングアウトできない一番大きな理由です。


カミングアウトできないがゆえ、重ね続ける小さな嘘。それが関係を疎遠にさせる


「結婚はまだか」「彼女は作らないのか」「風俗で遊ぼう」「好きなタイプはどんな人」

親や親戚のおじさんおばさん、友人、会社の同僚から異口同音に聞かれる質問に、そのつどウソで答える同性愛者は多くいます。つじつまが合うようにお付き合いしている彼氏のことを女の子に置き換えて「髪はショートで」「ちょっとボーイッシュな感じ」「今は遠距離恋愛中」などと答える人もいます。

しかし、答えれば答えるほど「写真みせて」「今度一緒に食事でも」「グループで旅行など」「家に連れてこないのか」と要求はエスカレートする一方。「彼女忙して」「人見知りするから」「写真は一眼レフで撮ってるから」など、またウソを重ねる。

ウソをつくことに疲れるから連絡を取らなくなる。相手にしてみても「あいつは彼女も紹介しない。隠し事ばかり」と、あたかもこちらが悪者扱い。そうやって人間関係に疲れる同性愛者やLGBTは多くいます。


友人カップルや家族でおでかけとかパーティとかしたい


ゲイパーティや同性愛者が集うバーや飲み屋さんで誰にも遠慮なく夜遊びをするとき、「相方を交えて、気心知れた仲の人たちと食卓を囲むことができればそれほど嬉しいことはないのに」と想像してみたりしますが、道は険しく感じます。